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今しかできないことがある

公認会計士試験合格者 森大地

主査を任され、苦悩する日々

公認会計士試験を合格して3年目、業務も少しずつステップアップしてきて、「一人前の監査人」と言われる主査(現場責任者)の役職にたどり着きました。ただ、主査になってまだ2ヶ月ほどですが、これまでになかった業務の連続で非常に戸惑っています。担当者が現場往査のタイミングで監査手続をするだけなのに対し、主査はその前後で社内外との打ち合わせや、クライアントからの日程調整や監査対応に関する要望への回答など、多くの仕事が求められます。スケジュールが流動的になり、業務も桁違いに増え、心理的に不安を感じることが非常に増えました。

悩んだ時、初心を思い出す

そんな戸惑いの中、ある週末に少し落ち着いて仕事について考える時間を設けました。自分の本当にやりたいことは、何だっただろうか。考えを巡らせた時、大切なことを思い出しました。受験生時代から考えていた、監査人キャリアを経て、独立起業したいということです。学生時代に就活に苦しみ、「なぜ自分は社会から必要とされないのか」と非常に悩みました。裏を返せば、「社会に価値を生み出したい」という思いを強く持つようになった結果として、その武器となり得る公認会計士を目指したのでした。

受験生時代に出会った師匠たち

ほとんどが浪人生活だった会計士受験生時代、膨大な時間を利用して多くの本を読み、今もなお私の心の支えになっている師匠たちがいます。
伝記『スティーブ・ジョブズ』でその一生を明らかにしたジョブズからは、情熱と直感、そして人間の弱さを受け入れることの大切さを学びました。『14歳からの哲学』でお馴染みの池田晶子さんからは、常識を疑い真理を追求することで、人間の本当の価値がわかることを学びました。『大切なことは好き嫌いで決めろ』で真に自由な人生について語る千田琢哉さんからは、仕事とプライベートで一流を目指す魅力を学びました。『男はお金が9割』で「稼ぐ力が男の価値」という直球勝負のメッセージを語る里中李生さんからは、「感動至上主義」ともいうべき圧倒的なGIVEアンドGIVE精神で価値を生み出す人間の価値を学びました。

今しかできないことの連続が、人生

時々、目の前の忙しさに飲まれて自分を見失うことがあります。今回も新しい役職に戸惑い、心の余裕がなくなっていました。そんな時は、自分の心に聞いてみることが一番の解決法です。内省をすると、目の前の課題には必ず意味があるということに気づきます。私は、監査人として一流になったうえで、次の進みたいという目標がありました。主査という役職はその目標達成に欠かせないピースだったのです。

受験生にとって勉強している「今」は準備段階でしかなく、苦しい時間が早く過ぎ去らないかと否定的に捉える人は少なくないでしょう。でも、考えてみてください。全ては繋がっています。いま頑張るから、明日がある。明日があるから、いま頑張れるのです。受験生時代の一瞬一瞬を、ぜひ大切に過ごしてください。その努力こそ、必ず合格後の財産になるはずです。

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