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司法書士試験<過去問題肢別チェック ■刑法(刑法各論 国家的法益に対する罪)>

<問題1> 収賄罪の犯人が収受した賄賂は、「犯罪行為を組成した物」に該当するが、情状により没収しないことができる。○か×か?

解答

【解答1】 × 収賄罪の犯人が収受した賄賂は、必ず没収される(刑197条の5)。この規定は、収賄者に、賄賂罪による不正の利益を保持させないことを趣旨として、必要的没収・必要的追徴を定めたもので、総則の任意的没収・任意的追徴(刑19条、19条の2)に対する特別規定である。【平12-25-ウ】

 

<問題2> 賄賂罪の「職務に関し」とは、賄賂と対価関係にある行為が当該公務員の職務として行い得る抽象的な範囲内であれば足りる。○か×か?

解答

【解答2】 ○ 賄賂罪において、「職務」とは、当該公務員の抽象的な職務権限に属するものであれば足り、本人が具体的に担当している事務であることを要しない(最判昭31.7.12)。【平12-25-オ】

 

<問題3> 執行官が、その職務の執行として、差押物を家屋から運び出すにつき、補助者として公務員でない者を指揮して運搬にあたらせていた際、差押物の所有者Aは、その補助者の顔面を殴打した。この場合、Aの行為について公務執行妨害罪は成立しない。○か×か?

解答

【解答3】 × 公務執行妨害罪(刑95条1項)における「暴行」は、公務員に向けられた不法な有形力の行使であればよいので、公務員の指揮の下に、その手足となって、職務の執行に密接不可分の関係にある補助者に加えられた場合にも、本罪は成立する(最判昭41.3.24)。したがって、Aには公務執行妨害罪が成立する。【平6-26-エ改】

 

<問題4> 警察官が現行犯人から適法に押収した証拠品を逮捕現場で整理している最中、犯人の友人Aは、その証拠品を足でふみつけて損壊した。この場合、Aの行為について公務執行妨害罪は成立しない。○か×か?

解答

【解答4】 × 公務執行妨害罪(刑95条1項)における「暴行」は、広義の暴行であって、公務員に向けられた不法な有形力の行使を意味するが、必ずしも直接に公務員の身体に対して加えられることは必要でなく、物に対して加えられた有形力でも、それが公務員の身体に物理的に強い影響を与え得るものであれば足りる(いわゆる間接暴行、最決昭34.8.27)。Aの行為は、間接暴行にあたり、公務執行妨害罪が成立する。【平6-26-ア改】

 

<問題5> Aは、職務執行中の警察官の耳元で空き缶を数回激しく叩いて大きな音を出した。この場合、Aの行為について公務執行妨害罪が成立する。○か×か?

解答

【解答5】 ○ 公務執行妨害罪(刑95条1項)における「暴行」は、広義の暴行を意味するが、耳元で空き缶を数回激しく叩いて大きな音を出した行為は、狭義の暴行である暴行罪(刑208条)における暴行にあたる(大太鼓の連打につき、最判昭29.8.20)。したがって、Aには公務執行妨害罪が成立する。【平6-26-オ改】

 

<問題6> 警察官が客観的にみて、現行犯人と認めるに十分な理由がある挙動不審者を現行犯人として逮捕している最中、被逮捕者の友人Aが、当該警察官の顔面を殴打したところ、被逮捕者は、その後の裁判において、現行犯人として逮捕された罪につき、犯罪行為者ではなかったとして無罪判決を受け確定した。この場合、Aの行為について公務執行妨害罪が成立する。○か×か?

解答

【解答6】 ○ 公務員の職務の執行は、適法になされなければならない(大判大7.5.14)が、職務行為の適否は、事後的に純客観的な立場から判断されるべきではなく、行為当時の状況に基づいて客観的、合理的に判断されるべきである(最決昭41.4.14)から、行為時において現行犯と認められる十分の理由がある場合、警察官による逮捕行為は適法である。したがって、本肢の警察官による逮捕行為は適法であり、Aには公務執行妨害罪が成立する。【平6-26-イ改】

 

<問題7> 証人が自己の記憶に反する証言をした場合には、証言内容が客観的真実に合致していても、偽証罪が成立する。○か×か?

解答

【解答7】 ○ 偽証罪(刑169条)における「虚偽の」とは、陳述の内容をなす事実が、証人の記憶に反することをいう(大判明42.6.8)。したがって、証人が自己の記憶に反する証言をした場合には、証言内容が客観的真実に合致していても、偽証罪が成立する。【平3-25-オ】

 

<問題8> 賄賂とは、公務員の職務に関する不正の報酬であるので、金銭の授受、飲食物の提供等の財物の提供に限られ、異性間の情交といった無形の利益は含まない。○か×か?

解答

【解答8】 × 賄賂の目的物は、有形のものであると無形のものであるとを問わず、人の需要又は欲望を満たすに足りる一切の利益を含む(大判明43.12.19)ので、異性間の情交も賄賂となる(最判昭36.1.13)。【平12-25-ア】

 

<問題9> Aは、職務執行中の警察官に向かって投石した。その石は警察官の顔面の直近をかすめたのみで命中しなかった。この場合、Aの行為について公務執行妨害罪は成立しない。○か×か?

解答

【解答9】 × 公務執行妨害罪(刑95条1項)における「暴行」は、公務員の職務の執行を妨害し得る程度のものでなければならないが、一回的・瞬間的に加えられるものでも、継続的・反復的に行われるものでもよく、職務執行中の巡査に、ただ1回投石しただけで、それが命中しなくても、本罪の暴行となり得る(最判昭33.9.30)。したがって、Aには公務執行妨害罪が成立する。【平6-26-ウ改】

 

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