「受験を終えて思うところ」

蕨 高明さん

はじめに

私は今回、晴れて公認会計士二次試験に合格することができました。私は、この試験を受験するにあたって最初から最後までクレアールで勉強していました。これからこの試験の合格を目指す方のお役に立てればと思い、私の体験を紹介させていただきます。

クレアールを選んだ理由

私が専門学校を選択するにあたって一番重視した点は、そのカリキュラムです。合格を目指す以上、そのためにどのような勉強するのかが当然重要になってくるからです。また、自分が専門学校の提供するカリキュラムに納得できなければ、決して短くない受験勉強の中で、余計な不安を持たずに勉強に集中することはできないと考えていたからです。

その点、私はクレアールの「非常識合格法」をとても合理的だと感じました。何よりも試験に受かることを一番に考え無駄を省く、という考え方がカリキュラムに反映されたものだったからです。このクレアールでなら回り道をせずに最短距離で試験に合格することができると考え、一生懸命がんばろうと決意しました。

不合格

クレアールに入学し、一回目での合格を目指していた私は、五十嵐塾にも入塾し、非常識合格法に忠実に沿って勉強をすすめていきました。しかし、一回目の受験は残念な結果に終わりました。

これは、私が非常識合格法に沿って受験勉強をしている「つもり」になっていたことが原因であると考えています。具体的には、ムダな勉強に時間をかけてしまい不安のある科目を残してしまっていたことです。受験勉強をしている間 ( 特に初学者の時は ) は、毎日の勉強に追われることから、目先の課題 ( 例えば次の答練等 ) に目がいってしまいがちです。しかし、あくまでも目標は本試験を突破することであり、そのためには、今自分がどのような状況におかれているのかを確認し、やるべきことは何なのかを把握することが重要だと思います。要は、私の場合は、比較的得意な科目に費やしていたムダな勉強時間を不得意科目に思い切ってまわすべきだったのです。

二回目

私の主観ではありますが、周りの合格者の話を聞いた結果、上述のように、ある程度不合格の原因はわかっていました。そこで、二回目の受験にあたっては、徹底的にその不得意科目を克服することに力を注ぎました。

くどいようですが、私の経験上、この試験では不得意科目を残してしまうことは本当に不利に働くと思います。得意科目と不得意科目があれば、得意科目で周りに少し差をつけて、不得意科目で周りから差をつけられなければ良いだろうと考えるかもしれません。しかし、一度でも、受験されている方ならおわかりになると思いますが、本試験では短答式でも論文式でも一風変わった問題が何らかの科目で出題されます。もし、得意科目で難問が出題されて受験生間で差がつかず、不得意科目で標準的な問題が出題されれば、その年の合否は不得意科目の出来に大きく左右されるのではないでしょうか。

逆に言えば、不得意科目さえなければ本試験で十分に勝負できるし、結果もついてくるというのが私の感触です。年に一回しかない試験のために、毎日一生懸命努力しているのに、自分からリスクの高い方向に進んでしまうのはやっぱり勿体無いです。

不得意科目だった民法

私は、民法が不得意でした。私は民法と経営を選択していたために、経済のことはわかりませんが、民法は理論科目の中では、最も分量の多い科目だと思います。また、事例問題が多い分、商法よりも答案の作成が難しいと感じていました。そして、私が民法を不得意科目としてしまっていた原因は、その民法に対する特別なイメージでした。

結論としては、民法も他の理論科目とほとんど違いがありません。要は、基本的なレベルにある内容を、高い精度で暗記することが大事だと思います。これは、非常識合格法の基本重視という考え方と一緒だと思います。クレアールでは、典型的な内容として問題・解答例がピックアップされているため、民法に不安を持たれている方はそれを暗記することをおすすめします。暗記に抵抗を感じる方もいるかと思いますが、暗記をすれば民法を含め理論科目で不安を感じることはなくなるものと考えています。自然に答案の作成方法がわかってきますし、少しひねられたとしても、基本的な内容を暗記しているわけですから基本に立ち返ることが出来ます。また、基本的な内容さえ正確に暗記していれば応用的な内容を頭に入れる負担も軽減されます。

この暗記にあたって、私はスピーチを実践していました。スピーチをすることにより、勉強の内容を声に出し、耳で聞くことになります。したがって、書いておぼえるよりもスピードが速く、耳で聞くため黙読よりも暗記に効果的です。また、声に出すためよほどのことがない限り眠くなることもありません。私は、のどが渇いてしょうがない、というぐらいスピーチをしていました。もちろん、暗記と言ってもただ字面を頭に入れていくようなものではありません。内容の理解と表裏一体のものであり、理解が暗記を助けてくれます。ただ、ある程度理解は後回しにしても良いのではないかと思います。なぜなら、例えば、論点間の関係についての理解などは授業の内容を聞いてすぐにできるものではないと思うからです。実際、二回目の受験勉強の中で、かねてから得点できていた科目についても、その内容に関して新たに気づくようなこともあったからです。

他の理論科目

上述でもすこしふれましたが、理論科目については、全て同じ方法をとっていました。つまり基本論点からスピーチで暗記をしていきました。ただ、基本論点以外を暗記しなくても良いというわけではありません。与えられた教材は全て暗記する事が理想的だと思います。しかし、私はクレアールの少ない教材でもそれは無理でした。だから、最重要論点、重要論点、次に重要な論点といった順に暗記の精度を落としていくかたちで頭に入れていきました。年に一回の試験ですから、ほとんど見ていないという論点は絶対になくしておくべきです。

計算科目

計算科目については、特に目新しい論点でもない限り、一回目の受験にあたって与えられていた答練を毎日繰り返し解いていました。個人的には、同じ問題を繰り返し解いている方が本試験で得点できると感じています。また、原価計算については、経営学チックな比較的新しい論点も気になりましたが、少なくとも今年と去年の合否にはさほど影響はなく、やはり伝統的な原価計算が重要であり、特にそのベースになる日商簿記1級の内容をおさえておくべきだと感じました。

最後に

私は、今年の本試験が終わった後、合格を確信できたわけではありません。むしろ今年もダメかもしれないと思っていました。年間通してのペース配分を間違えたからか、短答後の期間が一ヶ月延びてたるんでしまったせいか、合格しなければならないというプレッシャーからかはわかりませんが、一番大事な直前期に勉強がはかどらない状況に陥ってしまいました。

それでも合格できたのは、たくさんの方々からのお力添えがあったからだということは言うまでもありません。昨年から塾をきっかけにお世話になった五十嵐先生、平林先生には、本当に感謝しています。石井先生をはじめとする講師の方々、本校のスタッフの方々、どうもありがとうございました。また、昨年合格された先輩方にも支えていただきました。さらに、今年惜しくも残念だった仲間たちへ、応援してます、がんばれ。