「基本に忠実に、素直に」

長尾 由美子さん

はじめに

私は一旦家庭に入り家事・育児に専念しておりましたが、何かしたい、社会に出たいとの気持ちが強くなりました。「専門的な知識と技術を身につけて一生続けられる仕事をしたい。」知人の勧めもあり公認会計士に興味を持った時、ちょうど書店で『非常識合格法』の本に出会いました。そして公認会計士の魅力と、決して難しい試験ではなく一発合格も可能なことを知り、新しいことに挑戦するのは今しかないと、会計士になる決意をしました。

予備校について

『非常識合格法』の内容に共感し、是非この著者の教えを受けたいと思いましたので、迷わずクレアールを選びました。

簿記 3 級独習後、会計事務所に勤務しながら、 2 級講座から受講し、会計士試験 1 年前の 4 月には仕事を辞めて、受験に専念しました。

非常識合格法について

非常識合格法とは、基本に忠実に、無駄を省いた学習法です。決して非常識ではなく、脳の仕組みに適った、科学的な方法であるといえます。私はこの方法を信じ、実践することにより合格することができました。

非常識合格法のメリットと実践方法 •  1 年目は計算科目に専念する

これは非常に重要です。簿記と原価計算を早い段階で得意科目にすることにより、理論科目の学習を余裕を持ってできます。理論科目が始まる前までにどれだけ計算科目をマスターできたかが、合格できるかどうかのカギだと思います。

私は、簿記 1 級取得後、運良く 1.7 ヵ年コースに入学できました。これは、基本期が始まるまでの 7 ヶ月間は簿記と原価計算のみを学習するというコースです。内容も、会計士講座の応用期までカバーしており、充実していました。仕事を辞めてから基本期が始まるまでの 3 ヶ月間は、 1 日 10 時間ほど、簿記と原価計算の問題を解いていました。

スピーチ

スピーチ、すなわち暗唱するという勉強方法は、小学校の国語や中学・高校の英語の勉強を思い出させ、馴染みやすいものでした。

応用期からは、仲間 4 人と 2 人 1 組でスピーチをしました。初めは週 1 回集まり、テキストの定義スピーチや解答スピーチをし、直前期にはほとんど毎日、ノルマを決めて暗記の確認をしました。そのノルマも、「ちょっと無理」と思えるものでしたが、短い時間に集中して覚え、何とか約束の時間までに暗記しました。この 1 回 1 回のスピーチの積み重ねが自信につながったと言えます。また、 1 人でやるより楽しく勉強できました。

薄いテキスト

クレアールのテキストは驚くほど薄いのですが、必要な論点は全て含まれています。自分で取捨選択する必要がなく、「これさえ覚えればよい」というのは、特に直前期には心理的に非常に楽でした。

合格塾

初学者を対象とした平林・五十嵐塾に入塾しました。「必ず一発合格する!」という決意を持った仲間が 11 人集まり、切磋琢磨し合いました。 1 年間を通じて合格を信じ続け、モチベーションを維持することができたのも、平林先生、五十嵐先生、そして塾の仲間のお蔭です。この塾に入らなければ今年の合格はありえませんでした。大変感謝しております。

気をつけたこと

非常識合格法で無駄のない効率的な学習をしても、合格するまでには、やはりある一定の学習量が必要と考えました。(学習量)=(単位時間当たりの学習量)× ( 学習時間 ) .そのため、学習時間については、朝早く学校へ行ったり、コマ切れ時間を活用したりという工夫をしました。しかし、時間には、限りがあります。そこで単位時間当たりの学習量である集中力を高めることを第一目標としました。具体的には、以下のことに気をつけました。

目的を持って行動する。

講義は集中して聴き、疑問点は曖昧にせず、すぐに講師に確認する。自習は何時までに何を、と決めて集中する。

復習は、講義や答練の後、できるだけ早くする。

復習は、何度も繰り返して身につけることが重要なのは勿論ですが、 1 回目の復習は、印象が鮮明なうちに、できるだけ早くすべきです。夜の講義の後、帰りの電車の中で、内容を思い返したりしました。答練の復習も、「 24 時間以内にやらないと賞味期限切れ」などと言って解き直しました。応用期の途中からは、財務諸表論など、答練で間違えた所を翌日までに暗記することを友人と約束して、スピーチで確認しました。

科目別学習法

<簿記>

まず、テキスト・問題集を 3 回転ほどしました。すぐに仕訳が思い浮かぶように、仕訳をどんどん書いて手で覚えました。その後、答練の範囲に合わせて、「今週はキャッシュ・フロー」というように、同分野の問題をまとめて解きました。「簿記は 1 日 1 問」とよく言われますが、それは上達してからの話であり、あるレベルに達するまでは集中して解くことが必要だと思います。また、間違いはメモして、 2 度と同じ間違いをしないことを心に誓いました。

<原価計算>

費目別→部門別→製品別という流れを頭に入れるために、まず網羅的に学習するとよいです。この点、簿記 1 級の教材がおすすめです。私は、クレアールの 1 級講座の問題集 2 冊を、丸 2 日かけて全て解き終えた時に、原価計算が見えてきました。また、原価計算は理論も重要で、「なぜこの計算をするのか」という理論的な裏付けを確認するよう心掛けました。

<商法>

講義と答練の進度に合わせて、応用期のテキストの例題約 60 題を暗記しました。条文をチェックしながら論理の流れを整理した後、声に出して覚えました。初めは一語一句暗記し、 2 回転目からは、問題を読み、書くべきことを ( 条文番号と含めて ) 箇条書きにして、解答と見比べたりしました。

<監査論>

堀江先生の講義とテキストは必要にして十分です。監査論では、論点相互の関連付けが重要と言われますが、そのためにはまず、個別論点を一つ一つ覚えていく必要があります。その際、まず重要な定義を覚え、それを核として、その周りに知識をつけていくイメージで、メリハリをつけて暗記しました。

短答式直前には、監査基準と中間監査基準を暗記しました。これにより、監査論の全体像が把握でき、テキストの暗記もスムーズになりました。

<財務諸表論>

定義スピーチと解答スピーチをそれぞれ、表に問い、裏に答えというようにカード化し、いつも持ち歩いて覚えました。書くことにより論点整理ができました。直前期には答練を中心に、テキスト丸ごと頭に入れるイメージで暗記しました。

<経済学>

答練を繰り返し解きました。その際、式の意味を考えること、作図することを心掛けました。

<経営学>

 経営管理論は、基本期のテキストの定義スピーチと解答スピーチを中心に学習しました。答練は、解答を暗記するのではなく、問題へのアプローチの仕方を学ぶようにしました。

財務論は、テキストを良く読んで理解するようにしました。

最後に

この合格は、さまざまな方々に支えていただいたお蔭で得られたものです。また、受験勉強をするにあたり多くの方々にご迷惑をおかけしました。受験に専念できる環境を作ってくれた家族にも感謝しています。

クレアールで学んだおかげで、素晴らしい先生方や仲間と出会うことができ、また、楽しい受験生活を送ることができました。この経験は私の一生の財産です。ありがとうございました。

追記・就職問題について

合格者が増加し、合格者の全員が監査法人に入所することが難しい状況になっています。私は年齢も高く、職務経験もあまりないため少し不安でした。しかし、クレアールで面接の練習をしていただき、さらに履歴書の書き方まで指導していただいたお蔭で、自信を持って面接に臨むことができ、就職できました。「スピーチ」によって、論理的に説明する訓練をしてきたクレアール生は、面接も強いのではないかと思います。年齢が高い方も安心して会計士試験にチャレンジして下さい。

ご成功をお祈りしております。