「要領よく勉強することが重要」

青木 孝仁さん

はじめに

私は今年、運良く公認会計士二次試験に合格することができました。そこで、私の体験が少しでもみなさんの参考になればと思い、合格体験記を書かせていただきます。

クレアール会計士アカデミーに入学した理由

私は簿記 3 級からクレアールアカデミーで勉強を始めました。クレアールアカデミーとの出会いは、高校生の時に石井和人先生の「非常識合格法ガイダンス」を受け、大きな影響を受けたためです。そもそも勉強の嫌いな私にとって「勉強しない、だから合格する!」や、「勉強嫌いの君たちだからこそできる!」というフレーズは、あまりにも衝撃的すぎるものでした。勉強を始めた当初はなかなか信用しづらいものですが、合格した今となっては、非常識合格法こそが最も効率的な勉強方法であると確信しております。

また、受講料の面において、育英選考試験の存在はとても大きいものでした。特に、今年は特待生として受講料を全額免除していただき、経済的に非常に助かりました。また、自分が特待生に選ばれたということが自信にもつながったため、結果として合格に結びついたのだと思います。

「非常識合格法」のメリットと実践方法

非常識合格法のメリットといえば、何と言っても「基本的な部分しか勉強しないこと」だと思います。あくまでも公認会計士二次試験に合格するための勉強なのですから、出るからやる・出ないからやらない、というのは極めて合理的であり、むしろ常識的な勉強方法であると思います。クレアールのテキストは勉強すべき内容がしぼられているため、勉強する範囲は少なくて済みます。ただし、勉強すべきものについては確実に答案に書けるようにする必要があります。クレアールは「合格必要得点配点範囲」を示してくれるので、その範囲だけ勉強し、確実に暗記・理解すればいいのですが、もし他校で勉強していたとしたら、何が基本なのかがわからずに試験当日にあたふたしていたかもしれません。クレアールのテキストでメリハリを付けて勉強していれば、たまに友人と飲みに行ったり、仮に卒業旅行でスペインに行ったりしていたとしても、合格することは不可能ではありません。

各科目の勉強方法について

簿記

私が1年目・2年目と短答式試験を突破できなかったのは、簿記の実力が不十分だったからでした。そこで3年目の受験においては、その弱点を克服するために、今までの倍の量の問題を解いてきました。具体的には、与えられた簿記の答練を何度も解きなおしました。しかし、ただ解きなおすのではなく、間違えた時には、なぜ間違えたのかを徹底的に分析し、その原因をまとめたミスノートを作成しました。また、全て正解するようになるまでは満足せず、例え満点を取っていても、採点範囲外となっている箇所も含めて、全てを理解しているかどうかを常に意識しながら復習をしていました。よく、「当期純利益」や「未処分利益」などについては正解しなくて当然だ、と考えている人がいます。もちろん、本試験においてそこまで正解しようとする必要は全くないのですが、やはり復習の段階では意識すべきだと思います。「当期純利益」や「未処分利益」が合わないということは、どこかで計算が間違っているということです。その原因を分析し、本試験の時に間違えないようにすることが大変重要だと思います。

私は今年一年間簿記に力を入れてきたため、簿記を得意科目とすることができ、その結果本試験においても、確実に合格点が取れる得点源とすることができました。簿記は、二次試験において最も基本的な科目であると思いますし、論文式試験では初日の一発目なので、簿記の出来具合がその後の科目の出来に影響を与えることもあります。そのため、簿記を得意科目としていると、それだけで気持ちに余裕ができると思います。よって、簿記は得意科目にするべき(少なくとも苦手科目にはしない)だと思います。

原計

原計の計算は比較的得意な方だったので、たまに答練を解きなおす程度でした。理論については、基本期のテキストを最初から最後まで、読み飛ばしをせずに基準と照らし合わせながら読みこみました。クレアールの原価計算の基本期テキストは非常にすばらしいもので、一度隅々まで目を通しておくことをオススメします。初心者の方であれば、原価計算基準の体系を理解することができます。また経験者の方であっても、今までわかったと勝手に思い込んでいた部分があり、自分がまだまだ未熟であることを思い知らせてくれます。

財表

財表はあまり得意な方ではなく、3年目であっても答練で 30 〜 40 点という悲惨な成績を取っていました。それでも、答練の後はしっかりと復習をし、同じ論点が出た時には満点が取れるようにしました。あとは、解答スピーチを単語カードにまとめ、全ての論点を網羅的にスピーチしました。最近の本試験の傾向では、基本的な論点を忠実に問うてくることが多々あるようなので、スピーチは徹底的にやりました。また、「企業会計の目的」などのように、あまり直接的に問われないような論点であっても、他に書くことがない時や、監査論の問題などに、意外と活用できることもあるので、網羅的に勉強することが良いと思います。

監査

監査論については何も言うことがありません。堀江先生のテキストや答練をしっかりと勉強していれば、自然と全ての論点を理解でき、かつ、個々の論点が結びついてきます。先生に言われたことを言われたとおりに勉強していれば絶対大丈夫です。

商法

商法は、論点ごとにフローを作成し、そのフローを何も見ないで書けるようになるまで何度も練習しました。また、委員会等設置会社の取締役の責任や企業結合など、複雑な論点については、自分なりの表を作成してまとめ、理解の手助けとなるよう活用していました。

また、民法も含め法律科目は論点を理解するだけではなく、答案構成も重要となってくるので、答練の際などは自分の答案と、模範解答や優秀答案を比較して、自分の構成のどこがマズイのか、などを意識しながら復習するようにしていました。

経営

経営学は組織論・財務論ともによくわからないものでした。なので、両先生方をとにかく信じて、与えられたテキストや答練をしっかりと勉強し、暗記するだけでした。その際、組織論も財務論も、基本期のテキストの内容を重視して勉強しました。基本期の知識を元にして応用期・直前期のテキストを理解し、暗記するように勉強すると、効率的に勉強できると思います。また、両先生方は予想をバッチリ当ててくださるので、テキストや答練の勉強だけでも合格点は充分に確保できます。

民法

私は 2 年間経済学を選択していたのですがまったく理解できず、これ以上勉強しても成績は伸びないと思ったので、3年目にして経済学から民法へ変更しました。なので、民法は今年 1 年目の受験になるのですが、本試験では合格答案を書けたと思っています。

民法を勉強する時は、とにかく条文を引くことにしました。商法とは違い、民法は各論点ごとに利用する条文が固まっていてくれないことが多いので、テキストや論点集を見ながら、利用する条文がどこに位置するのかを常に確認するよう心がけていました。あとは、テキストや論点集、答練の問題などを何度も何度も繰り返して解きなおしました。この時に、勝手に「ここは出ない」などと判断しないことです。今年の本試験において、一昨年に出題された論点がもう一度出題されました。そのため、多くの人が「ここは出ない」と思っていたらしく、みんなできていないようでした。しかし石井先生はその論点について、「以前出た論点ですが、試験委員が好きなようなので一応目を通しておいてください」とおっしゃっており、私は1年目にしては充分な出来の答案を書くことができました。石井先生、ありがとうございました。

短答式試験に向けて

年々、受験者数が増加する一方、短答式試験の合格者数はほぼ横ばいです。しかも、今年は短答式試験から論文式試験まで約三ヶ月もあることから、短答対策はある程度やるべきだと思います。ただし、ここで注意すべきことは、短答対策が、細かい論点を勉強することではない、ということです。

私にとっての短答対策とは、ミスをなくすことでした。計算科目で言えば、ミスノートを作成したり、資料の読み方や下書き用紙へのまとめ方などを工夫したりすることなどです。また、理論科目で言えば、定義を正確に憶えたり、会計法規集や条文を読み込んでいったりすることなどです。短答式試験に向けて勉強する際に、より細かい論点が気になるのはよくあることです。そのような細かい論点を勉強することが間違いであるとは言いませんが、効率的に点数を稼ごうとするのであれば、まず最初に、ミスを減らす努力をするべきだと思います。人間は不完全なものであるし、本試験のあの独特の緊張感の中でミスを全てなくすことは困難だと思います。しかし、そのミスを限りなくゼロに近づけることが短答式試験を突破する近道であると私は思います。

また、一つの専門学校の答練を繰り返しつづけていると、問題作成者のクセがわかってくるようになってしまいます。同じ論点であっても、表現の仕方が変わっただけで慌ててしまうことがあるので、それを避けるために、気分転換も兼ねて一度くらいであれば他校の模試を受けてみることもいいかもしれません。

ついでに、友人との雑談で出た論点がふいに出題されることもあるので、ただの雑談とするのではなく、頭の片隅に残しておくといいことがあるかもしれませんよ。

論文式試験に向けて

論文式試験に向けては、まず計画表を作成してそれに基づいて勉強しました。本試験当日までに何を勉強すべきなのかを全て書き出し、試験日から逆算していつまでに勉強すべきなのかを、日数単位ではなく、時間単位で考えながら勉強しました。あとは、すでに述べた各科目ごとの勉強方法に基づいて勉強しました。手は広げず、苦手な論点の計算答練を繰り返し何度も解きなおし、各教科の先生方にやれと言われたことを言われた通りにやっていくだけです。

クレアールは他校と比べ、勉強する範囲が少ないために不安に思われる方も多いかと思います。もし不安であるのならば、去年のテキストや答練を見ながら今年の本試験の問題を解いてみてください。多少、対応できない問題も含まれているかもしれませんが、そのような問題はどうせ誰も出来ていません。仮にできている人がいるとしても、そのような人はその他の基本的な所で間違えています。そうに決まっています。このような問題に対してはクレアールで学んだ基本的な知識をフル活用し、何らかの形で答案に残してくるだけで充分です。クレアールで提供されたテキストや答練をしっかりと勉強し、理解していれば、合格は間違いありません。

最後に

公認会計士二次試験に合格すると、自分の未来が明るく見えてきます。また、当然自分自身も嬉しいのですが、それだけでなく、自分の回りにいる人までもが合格を喜んでくれます。皆さんも努力をすれば、自分だけでなく自分の回りにいる人までも幸せにしてあげることができると思います。がんばってください!

そして最後になりましたが、先生方、事務の方々、両親、彼女、友人、お守りをくれた後輩など、全ての方に感謝しております。どうもありがとうございました。