公認会計士試験合格体験記 「勉強時間より基礎知識の習得が重要!」 森 大地さん

森 大地さん

  • 明治大学卒
目次

1.受験の動機

私は、大学在学中の就職活動をきっかけに、税理士である父の勧めで公認会計士を目指しました。勉強を始めた当初は、会計士については専門家であること、海外で活躍できること、給料が高いことを魅力に感じていました。その後、受験生として多くの先輩会計士の話を聞くにつれ、会計そのものへの興味と会計士の社会的意義という魅力に発展しました。受験の動機は、根本的な勉強へのモチベーションとして非常に重要だと考えます。

2.クレアールを選んだ理由

大学卒業後に勉強に専念するにあたり、短期合格するために勉強スピードを重視したいと考えたこと、他校に比べて圧倒的に安価な料金だったことからクレアールを選びました。テキストも要点を抑えた最小限の内容であり、Web講義の倍速機能もかなり活用できました。

3.通信講座の利点

上記の通り、スピードと効率性はかなりの強みです。特に、わからない論点の講義を繰り返し聴くことができる点は、つまづきやすい初学者にとって大きな利点だと思います。

4.工夫した学習方法

基本的にクレアールのテキストのみを利用しました。短答は簿記1級レベルの計算、管理会計論は答練ベース、財務諸表論は薄いテキストの読み込み、企業法肢別問題集、監査論の全体イメージの理解を徹底しました。論文は、理論については本質的な基礎知識の理解にこだわりました。答練ベースでしたが、答練でも枝葉の論点と判断した部分は一切手を付けず、重要な論点についてもその中で最も重要ないくつかのキーワードのみをマークして読み込みました。計算は、論文科目についてはテキスト付属の例題や基礎問題を中心にマスターし、答練で苦手分野を把握してまたテキストに戻る、という繰り返しでした。短答からある計算科目については答練以外ほとんどやりませんでした。

5.合格までのエピソード

大学4年の12月に簿記の勉強をはじめてから、約1年後の11月に簿記1級合格しました。その後の2回の短答試験は不合格でした。振り返ると、12月時点では全体的に力不足、5月では直前の追い込み不足による当日の焦りが大きな敗因だったと考えています。ところが、その次の短答にいたっては、以前より勉強時間が減ったにも関わらず80%の得点比率で上位合格できました。論文においてもさらに勉強時間は減りましたが、一発合格できました。

ここで言えることは、勉強時間より基礎知識の習得が重要だということです。もちろん、簿記や租税法などの計算科目の習得にはそれなりの時間がかかります。しかし、その他のほとんどを占める理論問題に関しては、基礎知識や科目そのものの俯瞰的な理解が最も重要だと考えます。例えば、「財務会計とは何か」「法定監査の意義とは」「課税の公平性とは」という、各科目の根幹を抑えることです。財務会計が何かを一言で言えないのに退職給付会計を述べたり、監査の意義を深く理解せずに不正リスク対応基準を論ずることはできないと思います。

私の場合は、各科目のテキストを自分なりに読みやすくアンダーラインを引いて、何度も読み込みました。重要なところは深く、それ以外は浅くという濃淡をつけた読み方を心掛けました(これの手助けとしてアンダーラインの色使いなどに工夫しました)。どうしてもテキストの内容で足りない場合は、答練の解答をテキストの延長として、同様の工夫で読み込みました。そうしているうちに、だんだんと本質的な理解が深まっていったのだと思います。見慣れた文章を読み続けることは退屈に思えますが、案外2回目と3回目に読むときの景色や感覚は違います。なので、個人的にはこのようにいくつか工夫して何度もテキストを読む、というのがシンプルで効率的だと思います。

6.最後に

短答合格後、4月より監査法人で監査アシスタントとして働きはじめましたが、そこで改めて試験合格はスタート地点でしかないことを思い知らされました。その一方、多くの働く会計士の先輩に出会えたことで、漠然とした合格という夢が具体的な目標になりました。そして、会計士の幅広い可能性についての生の声を聞くにつれ、自分の目指す道に間違いはないと確信しました。

 私は会計士を目指す動機が受験勉強で一番大切なことだと考えます。会計士はとても大きな活躍フィールドが魅力です。その魅力をより具体的に描くほど、今自分がすべきことへの原動力になります。受験期間を通してできるだけ多くの会計士に会い、将来のキャリアについて考えてみてください。これを読んで下さった方の試験合格と、会計士としての素晴らしいキャリアをお祈りいたします。

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