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合格者が語る、公認会計士試験一発合格の秘訣【第2回】

第2回 学習開始から一発合格までのおおまかな流れ②

矢川 裕士 (平成28年度公認会計士試験合格)

6.2016年8月から9月 夏休み

 大学が夏休みに入ったため、再び一日中学習できるようになりました。当初は一気に理論科目の受講を終わらせてしまうつもりだったのですが、なんとなく、久しぶりに簿記をやってみようと問題集を開いたことがきっかけで、早速計画の修正を余儀なくされました。一か月間一切簿記に触れていなかったせいで、簿記の計算問題がほとんど解けなくなっていたのです。簿記一級受験時点で自分の計算力は完成したものと解釈していたのですが、まだまだ身についていなかったようです。計算は一度できるようになったからといって油断せずに、これでもかというほどに反復しなければならないのだなと痛感しました。結局、理論科目の受講を一日1コマ~2コマというペースを維持しながら、残りの時間を全て簿記の学習にあてる計画を立てました。8月中はこの計画に忠実に学習を進め、一月で商業簿記と工業簿記のテキストをそれぞれ10周はしたと思います。平均すると、一日あたり理論科目に3時間、簿記の復習に9時間ほど使っていたと思います。そのかいもあって簿記一級受験時よりもはるかに理解が深まった実感がありました。ただ、簿記の復習に時間を割いたせいで理論科目の学習が遅れていたため、9月に入ってからは理論科目と、新たに配信が開始されていた連結や組織再編といった発展的な計算論点の受講を増やし、簿記の復習は一日1時間とすることにしました。短答式合格時の実力と比較すると、夏休み終了時点で、簿記→95%、理論→60%、連結→30%ほどの仕上がりだったと思います。

7.2015年10月~12月 短答式試験受験

 10月の中旬頃に、とりあえず短答対策講座を除く全ての講座の受講が完了しました。この時点でいったん過去問にざっと目を通してみたのですが、簿記はかなり解けそう、理論と連結や組織再編には手も足も出なさそうだなと感じました。そこで、簿記の復習を一日1時間というペースはくずさないまま残りの学習時間でひたすら復習を繰り返しました。特別なことは考えず、できないところをできるようになるまでやるという意識で毎日毎日復習です。結局復習の日々は本試験受験直前まで続きました。準備万端とは全く言えない状況で、初めての短答式試験を迎えることになりましたが、5月の短答に向けた模擬試験のつもりで気楽に受けることにしました。

8.本試験受験後~2016年4月

 本試験を受験すると、その日のうちか次の日には予備校によって模範解答が公表され、だいたいの合否が分かります。私は奇跡的に、間違いなく合格しているであろう水準の得点を獲得することができ、一月後の合格発表でも実際に合格していました。勝因は簿記の計算を早めに完成させていたことにあると思います。配点が大きい財務会計論の計算問題で満点をとることができたため、理論科目の低得点を補うことができたのです。

 本試験終了後から4月までの期間は、私の受験生活の中で最も学習しなかった期間です。短答式試験で合格を果たしたことで完全に油断し調子に乗った私は、それまで維持していた学習のペースを完全にくずし、学習時間は一日1~2時間ほどだけ、ひどいときには全く机にむかわないこともありました。ただただ惰性で新たに追加された租税法と経営学の講義を消化するだけの日々でした。特に意識していたわけではないのですが、今思い返すとこの時期も予習→受講→復習のサイクルだけは崩していなかったように思います。3か月もこのような日々が続き、まずいなという自覚はあるものの、行動に移せずにいました。

9.2016年5月から6月後半

 自堕落な生活を送っていた私の意識を変えたのは、4月に受けた模擬試験でした。ほとんど学習していなかったので、とりあえず受けてみただけなのですが、思いのほか悪くない結果が出たのです。良い結果が出たのは、計算で高得点を取ることができていたためでした。3か月も計算から離れていても計算で高得点を取ることができていたため、結果に非常に驚くとともに、今から本気で頑張れば8月の論文式試験に間に合うのではないかと感じました。そこからは八月の論文式試験での合格を本格的に目指し、一気に学習意欲が湧いてきました。計算は完成していることが分かったため、理論科目の教科と経営学・租税法のレベルアップのために時間をさきました。学習内容は、ただただクレアールの教材を復習するのみでした。教材に記載されている内容は全て頭に入れるつもりで、毎日12時間ほど勉強していたと思います。

10.2016年7月から論文式試験当日

 7月に入るころには総復習の成果が現れ、クレアールの教材の内容は、ほぼほぼ頭に入っている状態になっていました。そこで、7月からは月曜日から木曜日に復習を中心としたインプット、金曜日から日曜日に過去問や答練を使ったアウトプットをするというスケジュールで学習することにしました。金曜日から日曜日をアウトプットの日としたのは、論文式試験が金曜日から日曜日の三日間で実施されるためです。本試験の直前までは、このようなインプットとアウトプットのサイクルで知識の習得に努めました。直前一週間は、アウトプットをやめ、今まで触れた全ての教材の総復習に時間を使いました。そしていよいよ迎えた論文式試験当日、私的には十分合格が狙える水準まで仕上がっていると感じていいたので、自信8割不安2割といった精神状態で本試験を受けました。結果、かなり余裕のある順位で合格することができました。

11.おわりに

 ここまで、私が公認会計士を志してから論文式本試験に一発合格するまでのおおまかな流れを書いてきました。私の実体験から良いと思った部分は積極的に皆さんの学習に取り入れていただき、逆に、悪い部分は決して見習わないようにしていただきたいと思います。

 今回はかなり簡潔に書いたので、分かりにくい部分もあったと思いますが、次回以降さらに詳しい一発合格の秘訣や各科目の論点別学習アドバイスなどについて更新していく予定ですので、次回以降もぜひご覧になってください。

 

 

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