公認会計士合格体験記「働きながら合格できた3つのポイント」千葉 龍一さん

千葉 龍一さん

  • 早稲田大学卒
目次

はじめに

私は事業会社の経理部で働きながら、平成27年の論文式試験に合格しました。
働きながらであっても、諦めなければ合格できるということをお伝えできたらと思います。

公認会計士を目指した動機

私が会計士を志したのは、就職してからのことです。学生時代は会社の経理マンとして一生を勤め上げる気持ちで就職活動に取り組みました。しかし、入社後さまざまな人と出会い、多くの刺激を受ける中で、「このままでは1度きりの人生がもったいない!」「自分の可能性にチャレンジしてみたい!」という思いが芽生え、受験を決意しました。

合格できた3つの理由

振り返ってみると、私が合格できた理由は次の3点に集約されると思います。

1.実務経験を学習に活かすことができた

経理部では幸いなことに、受取手形や小切手の現物を扱ったり、製品・材料の実地棚卸に立ち会ったり、有価証券報告書の「経理の状況」を作成したりするなど、学習項目に直結する経験を得られました。勉強だけではイメージしづらい論点も、実務を通じて実感できたことは大きなメリットでありました。

2.学習を1年間休んでみた

短答式試験に数回失敗したあと「このまま学習を続ける価値があるのか」について、1年間休んで考える時間を設けました。ちょうどその頃、結婚を迎え、子供が生まれるというライフイベントがあったことも休みをとった大きな理由です。じっくり考えた結果、会計士を志す気持ちに揺らぎはなかったものの、某大手予備校を利用した学習スタイルを見直す必要があることに気づきました。このとき、石井和人先生の「非常識合格法」にめぐり会えて、クレアールとのご縁があったことは最大の幸運でした。

3.家族の理解があった

人それぞれだと思いますが、私は勉強のことを周囲に伝えてはいませんでした。それゆえ、付きあいを断り、好きなことを我慢し、孤軍奮闘を覚悟の上で、学習にあたらねばなりませんでした。そのような孤独の中にあって、妻をはじめ家族の理解は何事にも変えがたい心の支えでありました。また、自分がやりたくてはじめた勉強であるうえ、自分と同じくらいかそれ以上の我慢をしている家族がいると教えられ、勉強を続けられること自体がとても尊いことだと学びました。謙虚さを欠いていた自分の戒めとなったことは言うまでもありません。

社会人にはクレアール

大手校の膨大な教材量や平日昼間のカリキュラムが働きながらの学習に必ずしも適合しないという反省を踏まえ、1年間のブランク明けにはクレアールで学習を再開しました。驚くことに、再開後初の短答式試験に一度で合格できました。時間が限られる社会人にとって、予備校側が出題可能性というリスクをとってくれることは心強く、合格に必要な部分のみに自らのリソースを集中することができました。

また、大手校と最も違いを感じたのは講師の解説です。講師の先生方は現場の第一線で活躍しておられ、特に会計や監査、税務は、単に受験テクニックに終始することなく、本質的な考え方や実務では実際にどうなのか、という点を豊富に説明していただきました。今はまだわかりませんが、こうした本質的な学習が将来の会計監査の現場で必ず役立ってくると信じています。

学習方法

合格するために必要な戦略はすべて『非常識合格法』に書かれています。心構えを含め、この”定石”を守った上で実践した、効果的な学習方法を紹介します。

1.青ペン書きなぐり勉強法

早稲田塾が発祥のこの方法は、主に講義や答練解説、理論の暗記に威力を発揮しました。三菱鉛筆のuniball Signo GP 青色ボールペン0.7mmとA4サイズのA罫ノートを使い、用語・定義・論証例などを徹底的に書きまくりました。また、テキストや答練への書き込みは0.5mmを用いて、講師が話すすべての内容を書き写すつもりで聞き入りました。復習で見返したときの再現性が、以前に比べて格段にあがったことは特筆すべき点です。

2.学習管理アプリStudyPlus

スマートフォンで、どの科目をどれくらいの頻度で何時間学習しているかを可視化するアプリです。ストップウォッチ機能による記録で、累計学習時間の科目別割合を円グラフで表示したり、一週間や一ヶ月の時間の推移を棒グラフで表示したりできるなど、特に論文式試験対策において全体のバランスを管理するために利用しました。それ以上に、他の会計士受験生や大学受験生などの学習状況を見ることができたため、自分よりもずっと多くの努力を積んでいる他の受験生に刺激を受け、モチベーションの向上につながった点は予想外の効用でした。これは通信講座を利用していた私にとって、他の受験生を意識しづらいというデメリットを克服するものでした。

最後に

私が合格体験記に何を書こうか初めて考えたのは、学習を始めてすぐの頃でした。当時合格された先輩方の体験記を熟読し、自分だったらこう書こう、ああ書こうと考えていました。今となっては、何を書こうとしていたのかほとんど思い出せません。重要なことは、非常に強く合格後のイメージをもっていたということです。

直前の公開模試の偏差値は40台だったと記憶しています。フタを空けてみたら最も苦手に感じていた会計学が最もよい成績でした。何が起こるか終わってみるまで分からない試験ですが、唯一分かっていることがあります。それは、合格できたのは決して一人の力ではないということ、支えてくださるすべての人のおかげだということです。

難関試験に挑戦することで、資格を得ること以上に大きな成長の機会を得られたことに喜びを感じます。一人でも多くの方が共感され、挑戦されることを願い、ここで擱筆いたしたいと思います。

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